C型肝炎（HCV）

病名
C型肝炎

概要
C型肝炎ウイルス（HCV）の感染で起こる肝炎

B型肝炎

病名
B型肝炎

概要
B型肝炎ウイルス（HBV）の感染で起こる肝炎
肝臓の細胞が破壊され肝臓の働きが悪くなる
慢性化すると肝硬変や肝臓癌に進行する

潜伏期間
約１～２ヵ月

治療方法
肝庇護療法
グリチルリチン製剤の静注
胆汁酸製剤の内服
急性の場合に行われる治療方法完全に治癒する場合がほとんど
※急性B型肝炎はまれに劇症化して死亡する場合もあり

抗ウイルス療法
インターフェロン療法
インターフェロンと副腎皮質ステロイドホルモンの併用療法
ラミブジン内服

免疫療法
副腎皮質ステロイドホルモン離脱療法
プロパゲルニウム製剤内服

※肝炎の治療は肝臓の状態の経過や副作用に注意が必要であるため肝臓専門医に相談すること

検査方法
血液検査
※検査は初期症状がでてからのが確実です

感染経路
性的接触、母子感染、輸血、注射の回し打ち等
近年では輸血での感染は見られなくなった
B型肝炎ウイルスは、HIV（エイズウイルス）やC型肝炎ウイルスにくらべ感染力の強力なウイルス
唾液にも微量のウイルスは含まれてるがわずかな接触では感染しません

症状
全身倦怠（だるさ）、食欲減退、濃い色の尿が出る、発熱、黄疸（体や白目が黄色っぽくなる）等
感染者の半数以上は症状が出ないまま治ってしまう
安静にしていれば２～３ヵ月で治る

補足
B型肝炎ウイルスの持続感染者は世界で3億5千万人日本では130万人以上
劇症化した場合死亡することもある

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HIV（エイズ）ヒト免疫不全ウイルス

病名
ヒト免疫不全ウイルス

概要
HIVは非常に感染力の弱いウイルスであり通常の生活では感染しない
「エイズウイルス」と呼ばれるが正式な名称ではない
ＣＤ4陽性リンパ球に感染し、それを破壊するウイルス
HIVは感染して３カ月ほどたたないと抗体が出てこず発見できない
HIVに感染してしまうと体内からHIVを完全になくすことは現在の医療ではできない
HIVの潜伏期間に治療を開始することでエイズの発症はほぼ抑えられる

潜伏期間
数ヶ月～１０年以上

治療方法
・ＨＩＶの増殖を抑え進行を遅らせる治療（抗HIV療法）
・低下した免疫力を回復させHIVに対する免疫力を増強させる（免疫調節療法）
・日和見感染症、悪性腫瘍などに対する予防と治療

検査方法
血液を検査
血中のＣＤ４陽性リンパ球の数が１マイクロリットル中200個以下は治療をしなければならない

感染経路
性交による感染（肛門性交での感染割合が最も高い）
注射器の使い回しによる感染
母子感染

血液・精液・膣分泌液・母乳が感染源となりうる

症状
初期症状（感染から４～８週間後）
発熱・関節痛・のどの痛み・筋肉痛・リンパ節拡張・まれに発疹など風邪やインフルエンザに似た症状があるが１～２週間で自然と消滅するために気づかれないことが多い

※症状が現れるのは３～５割程度

潜伏期間
無症状で感染に気づかないことが多い

エイズを発症
持続性全身性リンパ節種張・エイズ脳症・悪性腫瘍・発熱・下痢・白血球減少

補足
※エイズとは日本語で「後天性免疫不全症候群」といいＨＩＶ感染による免疫力の低下によって発症する病気の総称

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梅毒

病名
梅毒（ばいどく）

概要
スピロヘータの一種である梅毒トレポネーマによって発生する感染症、性病
梅毒は早期治療によって完治する

潜伏期間
３～４週間

治療方法
男性：泌尿器科・性病科
女性：産婦人科・性病科

ペニシリン系の抗生物質の投与（期間は２～８週間）
感染してから1年以内の梅毒を治療したすると高熱が出ることがあるが治療は続けてよい（菌が死滅するための反応熱）

検査方法
血液検査・生検

感染経路
性行為・オーラルセックスにより感染、皮膚や粘膜の微細な傷口から侵入
母子感染、血液を媒介とする感染

症状
第１期：感染後３週間
性器、肛門、口など感染した部分に数センチの痛みの無い赤いシコリ（硬性下疳）が出来る
硬性下疳は４～６週間で自然に軽快（潰瘍になる場合あり）する。
※女性は気付かない場合が多い
股の付け根の部分のリンパ節が腫れる。（横痃）
６週間を過ぎるとワッセルマン反応等の梅毒検査でわかるようになる

第２期：第１期が終了する頃から（感染後３ヶ月～３年）
赤い目立つ発疹（バラ疹）が手足の裏から全身に広がり顔面にも現れる
丘疹（皮膚から盛り上がったぶつぶつ）や後頭部に脱毛がみられる
かゆみや痛みがない放っておくと２～６週間で消える
全身のリンパ節が腫れる他に発熱、倦怠感、関節痛などの症状がでる場合がある
症状が消えても抗生物質での治療をしない限りトレポネーマは体内に残っている

潜伏期：３～１０年
潜伏期に入ると血液検査でのみしか発見できない
ゴム状の腫瘍（ゴム腫）が現れる
ゴム腫が現れるようになると治癒は不可能である
１０％が晩期へ

晩期：感染３年～
皮膚や内臓にゴム腫（固いシコリやこぶができて組織を破壊する）が現れる
関節炎や手足の感覚がなくなる
心臓、血管、脳などに障害が出る
脳、脊髄、神経を侵され麻痺性痴呆や脊髄瘻を起こして死亡する

補足
妊婦は母子感染を引き起こす可能性があり死産、早産等を起こす可能性がある
梅毒トレポネーマに対する抗体は、一生陰性化することはないので感染した事実は残ってしまいます
晩期には日常生活ができない程になる

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トリコモナス

病名
膣トリコモナス症

概要
原生生物のトリコモナスを原因とする哺乳類や鳥類の感染症の総称
性行為感染症(STD)の一つ
男性のほとんどは症状が起きない
ポピュラーなSTDとして、古くから知られている

潜伏期間
３日～２週間

治療方法
男性：泌尿器科・性病科
女性：産婦人科・性病科

男性：内服薬の服用
女性：ラジール膣錠とフラジール内服薬の併用で２週間ほどで治る（ 尿路等に潜伏していることがあるため内服薬を併用）
※メトロニダゾール、チニダゾールの内服薬は、妊娠１２週以内は禁忌

検査方法
尿検査

感染経路
ほぼ性行為による感染
まれに衣類、タオル、浴槽縁
分娩時に母体からの産道感染の可能性もあるが新生児感染症はごくまれ

症状
男性：ほとんどの場合無症状、まれに尿道炎、排尿・射精時に軽い痛みを感じる場合あり

女性：膣炎、子宮頸管炎、尿道炎痛み、灼熱感、黄色っぽいおりものの増加、性器部のかゆみ、
悪臭を伴う泡だったおりもの、性交・排尿時の不快感
症状の悪化により性器周辺部、子宮内にまで広がり炎症を起す
まれに下腹部に痛み
HIV感染リスクや未熟児の出産が増加の可能性あり

補足
女性の5～10%、男性の1～2%が感染しているといわれている
尿道炎、膀胱炎、外陰炎などと合併することもある

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